WISC-Ⅴ知能検査の研修会に参加しました
福岡県(春日市、那珂川市、大野城市周辺&オンラインも対応)で臨床心理士による心理・学習支援を行っている「こころ先生」です♪
今週土曜日は、WISC-Ⅴ知能検査の研修会でした!
地方在住・小さい子どもがいる・土日中心に仕事をしている私としては、オンライン開催は本当にありがたい…!!
臨床心理士の資格は5年ごとの更新が義務付けられているので、定期的に研修や学会へ参加して、一定のポイントを獲得しなければ更新することができない資格です。
なので、こころ先生は資格を維持するために(知識や技術をアップデートするために)、こうやって定期的に研修を受けています!
さて、今回受けた研修のテーマである「WISC-Ⅴ知能検査」(「ウィスク‐ファイブ」と読みます)。
知能検査とは、知的能力(いわゆるIQ)を図る検査です。
}WISC-Ⅴ知能検査では、その人の得意な能力と不得意な能力を知ることができます。
私のところに来てくださるお子さんたちの中は、この検査を受けたことがある子も一定数いるので、検査結果からどのような方法だと学びやすいのか、生活しやすいのか、その子にとって楽なのか、サポートの仕方を考える手掛かりとして検査結果を活用させていただくことがあります。
今はまだ改定前の「WISC-Ⅳ」を見かけることの方が多いですが、「WISC-Ⅴ」を実施している機関も少しずつ増えてきているので、勉強しておかないと!と思っていたところ、この研修会を知り、受けることにしました。
研修を受けた感想・・・受けてよかった!!!
知能検査も時代とともにアップグレードされています。
今回学んだWISC-Ⅴも、今後活用されるようになったら、「自分の努力不足だ」「自分が悪いんだ」と自分を責め続ける子が少なくなるかもしれない。研修を受けながら、そんな未来を考えてわくわくしました♪
もちろん、この検査だけですべてのことがわかるわけではなく、実際の生活の様子、行動観察、その他のいくつかの検査を組み合わせるなどして、総合的にみていく必要があります。
私が、今の仕事を始める前に勤めていた職場で感じていたこと。
それは、「検査を取っても、それをうまく活かしきれていないことが多いな・・・」でした。
検査時間は1時間半から長くて2時間。初めての場所・初めて会う人を相手に検査を受ける場合がほとんどなので、いくら検査者の工夫があったとしても、お子さんには少なからず負荷がかかります。
頑張って長時間の検査を受けてくれたのに、この検査結果を日常生活に落とし込めないままだったり、数値だけひとり歩きしてしまって上手く活かされていないケースがたくさんありました。
例えば体の調子が悪いとき、病院で検査受けて、結果を聞いて原因がわかったのに、そこから治療方針も処方薬も何もないのであれば、何のために検査したんだろう?って思いますよね。
知能検査も同じです。
検査を受けて結果が出たらそれで終わりではなく、その人の生活は続いていきます。
検査を受けて、数値だけ見て、そこから何もしないのであれば、その人の困りごとは解消されません。
それだったら、自分がその先の学習面や心理面のサポートもしていこう。一緒に伴走していく人になりたいと思い、それが今の仕事につながっています。
のちのちは、知能検査の実施からサポートまで、こちらで引き受けられるように体制を整えていけたらいいな…!
最後に、これからお子さんがWISC-Ⅴを受けるという親御さんへ。
検査後に結果のフィードバックを受けると思うのですが、何を聞いたらいいのかわからないという方がいるかもしれないので、重要なポイントを一つ言いますね。
それは・・・検査結果の数値だけ聞いて終わりにしないこと。
数値の高低よりも、「今起こっている困りごとは何が原因で起こっていて、この子にはどんなサポートが有効なのか」という部分が大事です。
たまに、数値だけ知らされて終わりだった、結局何をどうすればいいのかわからなかった…というケースがあるので…。もし説明がない場合は、こちらから一歩踏み込んで聞いてみてくださいね!
お子さんが頑張って受けた検査の結果が十分に活用されますように。